眠れなくて小ネタ

他の話書いてると、な・・・。書きたくなるじゃん。
逃避。

ネット見た海外で実際あった話のパロです。

※「そろそろ家族になってみようか」シリーズで

【ファーストタイムアゲイン】

サスケが任務先で負傷して入院した。
頭を強く打ったようでなかなか意識が戻らず、かなり心配したが、目が覚めたという知らせを受けて病室に駆け付けると、サスケは好物のトマトにかぶつきながら元気そうだった。

病室のドアを少しだけ開けてそっと覗き見てそれだったので、ホッとしてガラガラと引き戸を開けて中に入ると明るく元気に話しかけた。
「サスケェ！ずっと意識戻らなかったから心配したってばよ！」
「…………」
「まーお前この所働き過ぎだったし。ゆっくり休むってばよ」

サスケは何故かオレの顔を凝視したまま、何も喋らない。
そういやまだ目覚めたてだから、ぼんやりしてるとか聞いたような。
大きな声出したから頭痛いのかな？
そう思っていると、サスケから驚く言葉を聞かされた。

「お前…………医療忍者なのか？」
「え？」
「違うのか？ということは見舞いだな？オレに関係ある人間なんだよな？名前はなんて言うんだ？」
「は？何言ってんだ？」
「歳はいくつだ？どこに住んでる？忍なのか？」
「な、何言ってんだってばよ？」
「質問に答えろ。早急に。お前は何者でオレのなんだ？」
もしかしてこれ、記憶喪失ってやつだってば？
こんなの聞いてねえってばよ。
「お前、恋人はいるのか？結婚は？答えろ！」
必死な形相のサスケに、咄嗟に取り繕うこともできず、正直に答えた。

「オレはうちはナルト。お前の………奥さんだってばよ」
「！！」
ボトッとサスケの手からトマトが床へと落ちて潰れた音がした。
あ、ヤベ。言わない方が良かったかな？
事実だけど、既に同性婚してるとかショックかもしれないし。
とりあえず医者を呼ぼうと思い、呆然としているサスケの後ろにあるコールボタンに手をかけたら、その手をガシリと掴まれた。

「結婚してどのくらいだ！？」
「え？えと……結婚してもう長いってばよ。子供も３人いる」
「なんだそれ！！」
サスケは叫んだ後頭を抱えて俯いてしまった。

「あ、あの、とりあえず医者呼ぶ？」
再度コールボタンに手をかけて尋ねるとサスケはブンブンと首を振った。
そしてバッと顔を上げると、オレを見てニヤリと嬉しそうに笑った。
「なんだそれ……最高じゃねーか」
てっきり落ち込んでいるかと思えば笑顔を浮かべられてこっちが困惑した。

「もっと顔を見せろ。ナルト……オレのナルトか。ククッ。てっきり一から口説かなきゃいけねーと思ったぜ」
サスケはオレの頬に手をのばすと、愛しそうに撫でた。
「オレ達結婚してるのか……」
サスケの目はうっとりしていた。
嬉しい反面、なんかちょっと怖かったので、やっぱりコールボタンを押した。

 

サスケの記憶喪失は一時的なもので、このあとすぐに戻った。
しかし、それ以降この時の話をする度にサスケは「ヤメロォ！」と真っ赤になって照れ隠しに怒るので、悪いと思いつつもしばらくからかっていた。

ＥＮＤ

＞一時的に記憶喪失になった夫が見舞いに来た妻のことを一目惚れして「こんな綺麗な人初めて見た！」と矢早つぎに質問し、結婚している子供もいることを聞かされて、夫は嬉しすぎて感動するという話。のパロです。
イイハナシダナー。