ちょっと直しました。
基本的には変わってないけど・・・ていうか本UPのときまた直すかもだけど
そしてタイトルは決まっていない・・
【件名:今夜どう?(仮)】
ナルトに会いてえ……この所仕事が忙しくて全然会えてねえよ。
イライラも通り越して脱力する。精神がクタクタだ。
俺、団扇サスケ(社会人3年目)は中学からの同級生、渦巻ナルトに長年片思いして先日ようやく付き合い始めた所だ。
出会ったきっかけは、ナルトがその昔幼馴染で同級生の春野サクラが好きで、サクラが俺を好きだったものだから、そのとばっちりとして喧嘩をふっかけられたことだった。
初めは衝突したが色々あって打ち解ければ、いつの間にか一緒にいて呼吸がしやすい、お互い親友と呼べるぐらい近しい存在になった。
ナルトという存在は俺の人生にとって、色んな意味で枠を外れたというか枠がない存在だった。
くるくる変わる表情やよく動く手足やとにかく毎日面白おかしく全力で生きてる。
かと思えば妙に後ろ暗い一面もあって、隠し事がなさそうなオープンな性格だと見せかけて内面の深いところは触れさせない。
遠慮がないようで肝心な気遣いができる奴で、とにかく目が離せなかった
気がついたら、誰よりもナルトのことが気になっていて、誰にも渡したくないと思った。
だがあのバカは全く俺の気持ちなんて気がつかないで、ひたすらひたすら「サクラ、サクラ」と追いかけて…………!!
思い出すだけでムカついてきた。
ナルトは中学も高校も大学も俺と一緒だったのに、幼馴染、ただそれだけに負ける俺。
だがそんなサクラも少し前に恋人ができ、ナルトが「フラれたってばよー!」と落ち込んでるのを上手く(?)つけこんで一気に体まで繋げた。
「何がフラれただ!最初から望みねえの追いかけてバカじゃねえか!10年以上も脇を見ようとしなかった報いだぜ!」
俺だってお前をずっと思ってたのに気づけ、と婉曲すぎる告白はするも、当然のようにケンカになって、最終的には泣き落した。
感情が昂ぶりすぎてボロッと涙が零れてしまい、うわ情けねえって思ってたけど、意外にもナルトがオロオロと折れてくれたのでチャンスだと思って落とした。
どっちかっていうと泣きプラス体で。ああ抱いてやったさ。存分にな。。
ナルトは初めはイヤイヤしていたが、素質もあったようですぐメロメロに蕩けた。
体はな……体は好きだと思うんだ。
ナルトの翌日の感想が「すげー気持ち良かったってばよ」とえへへっと子供のように笑ったから、それに気を良くして俺は改めて告白をと思ったら
「サスケの彼女になる子って幸せだろうなー慰めてくれてサンキュ」
なんて言うからまたケンカになった。
ナルトの中では「俺が男であるナルトを本気で好き」ということがどうも認識できないようだ。
好きじゃなきゃ抱けるか!!お前は好きでもない男と寝れるのか!?
「えー、でも俺ら好き同士であっても親友じゃんか?」
「俺は一度だってお前をそんな風に見たことはねえよ!」
「ムッ、それはそれで傷つくってばよ」
口を尖らせて拗ねてみせるナルトは俺をおちょくってるようにしか見えず、頭がクラクラした。
それでもどうにか「俺はお前以外としないし、お前も俺以外としないこと!」と約束つけることは成功した。
ギリギリ付き合ってる関係だと思う。思いたい。希望。
あれから2、3週間ぐらい会ってねえのか?そういえばメール来てねえ…………。
まさか避けられてんじゃないだろうな?
俺も気力がなくて連絡入れられなかったからな。ここらで入れとくか。
前送ったのいつだっけか?と、床にある鞄から携帯を取り出すと、メール到着を知らせる光が点滅していた。
パカリと開けると、なんとナルトからメールが入っておりしかも件名が「今夜どう?」というものだった。
なっ……!
【発信者:渦巻ナルト 09/05/29 15:12
件名:今夜どう?
本文:今日俺定時で上がれそうなんだけど、サスケはどう?
なんかさー忙しくて頭おかしくなりそうだってばよー(@_@)久々にメシっつーか、飲まねえ?
明日休みだしさー。パーッとやりてえってばよ!(ミ^■^ミ)どう?】
キタぁああああ!!!
思わず机の下でガッツポーズした。
今日は何がなんでも帰る!!あと飲み会に他の奴がいても、ナルトを早々に酔いつぶしてお持ち帰りしてやる。
最初から二人きりだともっといいんだが。
早速、何時から何処にするかと返信を返そうと思ったとき、またメールが届いた。
【発信者:渦巻ナルト 09/05/29 15:27
件名:追伸
本文:出来たらサスケん家がいいってばよ。給料日前だし。スーパーで買い込んで二人で飲みたいなー♪】
…………。
一瞬時が止まったぞ。なんだこのあからさま誘い。二人きりってお前わかってんの?
確認すべきだろうか?
いや、そんなことしたら逆に尻込みしそうだな。
……………………よし。
【発信者:団扇サスケ 09/05/29 15:30
件名:Re: 追伸
本文:俺も家の方がいい。8時には家にいると思うから。それ以降にこい。
メシは用意してやるから、酒はテメーが持ってこい】
「送信…………っと」
部屋ちょっと散らかってるから、片付けねえとな。
あと風呂も掃除しときてえ。さっさと着替えさせて泊まりに促せたらベストだな。
そんなことを考えていたらまたメールが返ってきた。
【発信者:渦巻ナルト 09/05/29 15:35
件名:ヤッター♪(>▼<)
本文:了解だってばよ(ミ^v^ミ)楽しみだってばよ。サスケの料理久々~\(^o^)/】
料理するなんて言ってねえだろうがウスラトンカチ。
顔文字どおりの笑顔を浮かべてるのが目に浮かぶ。
もしかしてこれが狙いだったんじゃねえだろうな まあいいけど。
さっさと上がって食材仕入れにいかねえとな。
……………(W‐_V‐W …………
「で、ちょーこき使うんだってばよー!そりゃ仕事に好き嫌い言ってちゃいけないけどー……」
余程ストレスが溜まっていたのか、ナルトはかなり早いペースで酒缶を開けていく。
顔は赤いし、箸がおぼつかなくなってるのかテーブルを汚しまくる。いやそれは元からか。
普段なら「こぼしてるぞ。いつまでもガキだな」と注意したりするんだが今はそれもできねえ。
何故なら既にナルトは出来上がっていて、シャツ前がほぼ全開で、俺はそれを直視できねえからだ。
8時以降に来いって行ったのに、7時頃俺が帰ってすぐにチャイムが鳴り「お邪魔しまーす」と缶ビール類が入った袋を下げたナルトが上がりこんできた。
まだ片付いてもないし、料理もできてないのにナルトは「待ってるもーん」と勝手にTVをつけ、スーツの上着を椅子にかけるとごろごろと絨毯に転がった。
「おい、埃がたつ」
「えー俺んちに比べたら全然綺麗だってばよ」
「お前んちと比べるな。あとハンガー貸すからちゃんとかけろ」
「はーい。サスケって奥さんみてえだな」
「…………」
それに対してどう反応しろと?
「お前酒買いすぎじゃないか?ひとまず冷やしとくぞ」
ナルトのカバンと共に床に投げ出された、重たい袋を持ち上げると「1缶だけちょーだい」とナルトは手を伸ばしてきた。
「食う前に飲む気かよ。すぐ回るぞ。お前来るの早すぎて飯まだできてねーんだよ。なんの為に時間指定したと思ってる」
「だっーて、早くサスケに会いたかったんだもん」
思わずゴッと袋ごとを床に缶を落としてしまった。
お前なあ、そんな邪気のない笑顔で言うなよ。
ナルトはニシシと嬉しそうに笑いながら、落ちた袋の中をガサガサと漁り、酒を物色している。
「久々じゃん会うの。前から大分たってるし」
「そう、だな」
これ確信犯じゃないのか?期待していいのか?
少なくとも故意的に避けられてたわけではないさそうだ。よし。
結局料理が出来上がる前に、ナルトは出来上がっていた。
確かに1缶だけ袋から取り出して、後は冷蔵庫にしまっていたはずなのだが、俺の隙を狙ってこそこそと取り出して飲んでいたらしく、「できたぞ」と食卓テーブルに並べるころには、既に3缶目の蓋が空いていて、くたりとソファに体を預けていた。
ナルトは飲み過ぎると眠ってしまうから、叱りつけて取り上げようとしたら、「熱い」とシャツのボタンをちょうど外している所で、ぐっと口をつぐんでしまった。
うっすらとピンク色に染まるナルトの生肌。
先日の情事の痕はキレイに消えていたが、俺は奴の体のどこを啄ばんだかはっきりと覚えている。
首筋や鎖骨、胸、へそ………そして
「ナル、」
「何?あ、ごはーん!もう俺ぺこぺこだってばよ!!」
肩に手を置いた所で、奴の視線は奥の料理に向かっており、俺の脇を抜けて嬉しそうにテーブルについて手を合わせた。
「サスケサスケ、もういただきますしていい?」
生き生きした顔で俺の顔を覗うナルト。
「…………漬物小皿がまだだ」
……確信犯、だよな?
食べ始めて一時間程経った頃には、大量にあった料理もすっかり綺麗になくなり、もう酒缶しかなくなった。
「でさー、それで俺、それがモテねー原因じゃねえの?って言ったらそいつマジで凹んじゃってー」
会社の愚痴から、笑い話になってきたのはまあいいが、ナルトは大分ろれつが回らなくなってきていた。
「オイ、あんまり飲むと帰れないぞ」
「えー泊めてくんないの?」
ナルトは両拳を自らの口元にもっていっての上目遣い、いわゆるぶりっこポーズで目をキラキラさせながら強請ってきやがった。
欲しかった言葉があっさりと手に入った俺は、思わず一瞬息をのんでしまった。
「……かまわんが」
「やったあーサスケ好きぃー」
バンザーイと両手を上げて喜ぶナルト。
…………酔ってる。普段は冗談でも言わないくせに。大好きとか簡単に口にしてんじゃねえよ。
「あり、もうねえや」
残念そうにそれまで飲んでた缶のふちをペロリと舌で舐めるナルト。
そんな仕草だけでズクッと下半身が疼いた。
今キスしたらどんな味すんだろうな。ぐちゃぐちゃに口ん中かき回してやりてえ。
ほてった肌を吸って、痕をつけてやりてえ。
「っ…、もう飲むの止めろ」
「ふあ?」
さらに新しい缶を開けるべく指をかけていたナルトの手を掴むと、トロンとした瞳と目が合った。
「倒れるぞ。もう………ベッド行くぞ」
少し声が上擦ったかもしれないが、ナルトは「ん」っと頷いた。
そして自らシャツの残りのボタンをプチプチと外して、ぺっと床に脱ぎ捨てたかと思えば、カチャカチャとベルトまで外し始めた。
「ちょ………お前っ!」
止まることなく指は動き、ずるりとズボンが降りてふとももが見えた時点で俺はパッと顔を背けてしまった。
別に男が裸になった所で普通は興奮はしないだろうが、ナルトの体は違う。
だって俺はこの前この体を抱いたんだ。好きな奴の裸に興奮しないわけないだろ。
いや待て、こうして求められてるのだから、背けるのは返って失礼じゃないか?
ちらりと視線を戻そうとした時、くたあっと、もたれかかるようにしてナルトが抱きついてきた。
バクンと心臓が跳ねて、このまま口から飛び出すかと思った。
そのまま押し倒されないで後ろに手をつくのが精一杯だった。
汗が一気に噴き出してきた。積極的にも程があるだろうが!
「な、ナル……」
「サスケぇーオレ風呂入るってばぁー」
…………風呂?
「はあ……?そんな酔ってて無理だろーーってそうじゃねえだろ!」
「えーだってぇーサスケ綺麗な体じゃないと寝かしてくれないんだろ?」
「いやそんなことはない」
お前の体ならたとえ汗だくでも俺はいける。
「ふへー、そう?」
「そうだ」
「そんじゃおやすみー」
キュウっと俺の背中に腕を絡めて、呼吸を静かに整えようとしている様子に慌てて叫んだ。
「ちょ………待て待て待て!んなわけねーだろ!寝かすかよ!」
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